兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

速筋が鍵

1500m以上で将来世界で戦える為の鍛え方の一つに、遅筋を鍛えるのは元より、速筋の鍛え方が非常に重要だと私は思っております。

速筋と遅筋の比率と言うのは、先天的であり変える事の出来ないのが現実です。その中で重要だと思うのは一言で速筋の遅筋化です。

とは言っても、速筋を遅筋にする事は出来ません。ですが、遅筋のように酸素を使った有酸素エネルギーで動かす速筋(FOG繊維の筋肉)に変える事は可能な訳です。

この筋肉はもちろん速筋ですので、遅筋よりも出力に優れています。逆に通常の速筋群より出力は落ちます。

しかし、短距離のように瞬間の速さを競う訳ではなく、通常の速筋だとATP-CP系のエネルギーや解糖系のエネルギーしか使えず、1分少々しか力を発揮しないのに対して、遅筋化された速筋は有酸素エネルギーを使える分、遅筋まではいかないまでも長く使う事が可能なのです。

まさに、この筋肉に変え鍛える事が、1500m以上に重要だと感じます。おそらく、世界トップクラスの選手はこの筋肉に長けているはずです。

話しは少し逸れますが、速筋の特徴として鍛えれば鍛える程筋肉の太さは見るからに太くなります。短距離選手の太ももの筋肉が太いのはその為です。それに引き換え、1500m以上のレースを戦う世界のトップクラスの方の太ももが以外に細いのは、もちろん速筋も鍛えている訳ですから、遅筋化した速筋を鍛えた結果だと分かるはずです。

どこそかの強豪校で、太ももが異常に発達していて、その先で伸び悩むのは、時間を掛けずに最短で出力の高い速筋を鍛え、その筋肉の可能性が限界に達したからだと私は推測します。

要は、鍛え方を間違った訳です。

では、どうすればその筋肉が鍛えられるか。それは、実は私も思案中なんです。

速筋は、ゆっくりのjogでは鍛えられにくい。
ある程度、速い動きの動作がないと行けません。練習で言うなら、インターバル以上の速いスピード練習が必須となってきます。尚且つ、遅筋化にする為の有酸素エネルギーを使う運動を有する事。その境がデータ上400mではないかと考えます。無酸素と有酸素のエネルギーを使う比率が50:50だからです。

なので、これを下回る距離でインターバルをやる場合、速筋は鍛えられますが、遅筋化はしないでしょう。

だとすれば、400m以上のどの距離でスピードトレーニングを実践していくか。私は悩んでおります。600m~1000mで行うのが理想ではないかと考え、教え子には指導中です。

この結果は、先々できっと分かってくるはずです。