兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

海外のトップランナーの走り方の特長

海外のトップランナーのフォームの特長

例えば5000mや10000mで言える事は…足が着地の際に地面を押し上げる→同時に腕を軽く使って背骨を捻る→そうすると骨盤の左右が前後に動く→ストライドが広がる

要するに、走りに無駄な力が掛かっていません。仕掛け所までは足に力を掛けて大きく使っていないと言う事です。極端に言うと、通常のペースで走る時に力(エネルギー)を掛けているのは、接地から離れるまでの足先と背骨の捻りのみ。

それでペースに対応できるスピードで走れれば、無駄な力(エネルギー)が使われていない分スピード維持が長く続き、尚且つ足全体を使った際には大きなスピードで走れると言う訳です。

日本人よりユッタリしたペースで走っているように感じるのは力みの無い走りとストライドを充分に伸ばせているからだと思います。

もちろん、大半がフォアフットかミッドフット、接地間が短いのも確かです。

そう言った無駄を省いた走りから海外トップランナーは日本人のランナーと違い足の太股(大腿二等筋や大腿四等筋)が細くふくらはぎ(腓腹筋やヒラメ筋)が発達していません。

これらが太く、そして発達しているとオモリになる訳です。その発達の原因が速筋の中の速筋、有酸素エネルギーが利用出来ない速筋です。この力を利用すれば、大きな力が利用出来るので一時的には速さを追求出来ますが、世界との壁を越えて突き抜けようと感じるならば、その無駄なオモリが後々頭打ちへと繋がって行くはずです。

では、速筋を速筋として鍛えない為にはどうすれば良いか。1つは高負荷の筋トレを取り入れない事です。もう1つは、運動中に有酸素を取り入れないショートインターバルを極力避けると言う事です。逆にミドルインターバルなどの中負荷のスピード練習は無酸素エネルギーしか取り入れない速筋を桃色筋肉と呼ばれる有酸素エネルギーを利用する速筋へと変化させ、そして発達させるのでロスの少ない筋肉形態へと変わります。

こうする事で、細い太股やふくらはぎへと、そして効率良い走りを吸収する事で、一歩世界へと近づくと私は信じています。

ただし、血中に酸素を取り入れる力(エネルギーの開発力)の差をどう埋めるかは、今後の日本人の課題でしょう…。