兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

トレーニングの捉え方

筋肉には大きく分けると速筋と遅筋です。

 

簡単に説明すると、速筋は短時間しか持たないが、大きな出力が出せる筋肉、遅筋は長時間持つが、小さな出力しか出せない筋肉です。

 

遅筋はゆっくりな運動、低負荷な運動を長時間続ける事で効果的に筋力を上げられる。そして、速い運動、高負荷の運動を短時間行う事でも得られない訳ではない。

 

しかし、速筋は速い運動、高負荷の運動でしか得られないと言われている。

 

中高生の強豪校がスピードトレーニングの頻度や強度を上げ、jogなどもゆっくり走らないのは、その為であろう。時間も短縮出来る訳ですし。

 

しかし、実際はそう甘くない。

 

毛細血管の拡張と細分化による所の有酸素能力の開発や、それによって可能となる遅筋の開発は地道なゆっくりなjogしか得られないからだ。

 

そして速い高負荷のトレーニングは、故障のリスクが高まる。足に掛かる地面からの衝撃も大きい為に、そうなる。または、高強度のトレーニングに筋力の回復が追いつかず、つまりオーバーワークとなり、故障を引き起こしかねない。

 

競技人生のピークは限りがある。もし、故障をすれば、修復と回復に日数を掛けてしまい、ピークを高い頂きで迎える事が出来なくなってしまう訳だ。

 

その点からもゆっくりなjogを疎かには出来ない。トレーニングに近道は無しです。

 

さて、それとは別にインナーマッスルを鍛えるトレーニングがありますよね。今も普通に行われていると思います。腸腰筋についてだけを言うと、体を支える筋肉である。その筋肉は不随意筋で遅筋比率が高く、まさに体を支えたり、体の動きを滑らかにする為の筋肉です。足の筋力で得た地面からの反発力を上体で分散しない為にも重要な筋肉です。

 

この腸腰筋を鍛える為にコアトレーニングするのは悪くない。もっとも、クロカンや砂浜jogなど地面からの少ない不整地で走れば、それを行う必要もありませんが…。

 

しかし、中には腹筋トレーニングと腸腰筋を鍛えるコアトレーニングを同時に行う方がいますよね。それは、正解ではないと私は思います。

 

腹筋は大きく分けると腹直筋と腹斜筋です。腹直筋は体を前に曲げる時に使う筋肉、腹斜筋は体を左右に捻る時に使う筋肉です。走っている時にお腹に力を入れている訳では無いので、私は走る事に関してだけを言えば、それほど重要な筋肉だと思っていません。

 

ただ、その腹筋トレーニングを行うのは別に構わないと思っています。しかし、腹筋トレーニングをすれば、同時にその奥の筋肉である腸腰筋も同時に動かし鍛えている訳なのです。ですから、腹筋トレーニングを行い、尚且つ腸腰筋を鍛えるコアトレーニングを行う事には私は意味が無いと判断するのです。

 

これらは、ほんの一例です。

 

レーニングの目的と意味をしっかり理解し、正しいトレーニングを行う事が大事です。そして、どれを時間短縮し、どれを時間短縮しないか、その取捨選択を正しく行い、本当の意味での効率化を考える事が私は大切ではないかと考えます。