兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

40歳を越えてスピードが急速に衰える理由

40歳代を過ぎて急速にスプリントが落ちたと言う方々は多いかと思われます。その理由が現状ですが科学的証明がされています。

筋肉には皆さんもご存じのように、大きく分けて遅筋と速筋の2種類に別れます。遅筋は働くのに酸素を有したエネルギーを使う筋肉(Ⅰ型)で、燃費は良い筋肉ですが出力の小さな筋肉です。速筋は全く酸素を使わないエネルギーを用いた筋肉(Ⅱ型x)と、その派生で遅筋に近く酸素を有したエネルギーも使われる筋肉(Ⅱ型a)とがあり、燃費は悪いですが、出力の高い筋肉と、Ⅱ型aはⅡ型xと遅筋との中間的な性質の筋肉だと考えていただけたら理解出来るかと思います。人は年齢と共に筋肉を使っていると遅筋とⅡ型xからⅡ型aに移行して行き、Ⅱ型xを性質に持つ筋肉は減少して行きます。それは生きていく状況の中で燃費の良い体になる為です。しかし、それだけでは40歳代を過ぎてからのスプリント力が大きな減少とはなりません。その大きな原因は、まず速筋には速筋用の神経、遅筋には遅筋用の神経と繋がっています。そして遅筋より速筋の方が使われないと縮小度が高く、尚且つ縮小スピードも早い。そうなると速筋側の神経と速筋の繋がりが弱くなり、いわゆる外れかけらの状態となります。その後、その筋肉は遅筋側の神経と結ぶか、そのままその筋細胞が消滅するかの選択に迫られるのです。生き残った速筋細胞は遅筋側の神経と繋がると、速筋の性質は失い、遅筋へと変化するのです。そして、スプリント力は失われるのです。それが、40歳代~50歳代の変化となります。そうならない為には、速筋を使うトレーニングを継続的に続けていかなければなりません。インターバル的トレーニングや筋トレがその一つです。速筋の減少は加齢とともに抑える事は出来ませんが、そうしたトレーニングを行う事で、その減少を緩やかにする事が可能となるのです。