兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

短距離の勉強をして思う事

零コンマ何秒を競う短距離のトレーニングや理論を勉強して思う事は、走るフォームに対しての無駄を省き、そして効果的な地面からの反発の受け方を追究する事の大切さを学びました。中長距離も効率良い走り、いわゆるランニングエコノミーに対しては把握し、実践はしていくのですが、如何せんどのような走り方をしても、やり始めから当面の間は、筋力、筋持久力、有酸素能力が伸びるとともにタイムは詰まりますので、その辺の意識は短距離に比べると低くいように思います。

例えば、短距離では走るフォーム自体には力を使うのをできるだけ抑えて、そしてフォームを乱さない為の力みが無いよう、地面からの反発を如何に推進力へと変えるかに努めております。

ポイントは、
①体の真下付近で地面を捉える
②着地時に頭から足先まで真っ直ぐ1本の棒になったようなイメージ

①は体の真下に着地する事が着地時の衝撃が少なく、離れるまでの接地間が短い。よって、力みやエネルギーの消費を抑える。

②本来、背骨が湾曲しているのは、着地した時の衝撃を緩衝して体への負担を抑える為にあります。しかし、着地時に一瞬棒のように強ばる事で、棒を地面に落とすと跳ね返るような原理が力を入れずにも体に起こるのです。逆に、蒟蒻のように柔らかくしなるものだと跳ね返らない事を想像して頂けたらと思います。

これらの事は、無駄なくスピードを出す為の考えですから、中長距離のランニングフォームでも同じ事が言えます。

その中で例えば、着地が体の真下ではなく前に着いた場合、想像していただくと分かると思いますが、着地時に膝が少し曲がった状態、そして上体が体の中心よりもやや後ろに残った状態になります。

膝が曲がると言う事は、その状態を維持し、そして起こす(伸ばす)時に上体の重さ全てが脚に乗っかってしまい、力を多く必要としてしまうのです。腕立て伏せをイメージされると良く分かるかと思います。曲げずに真っ直ぐ構えている時は楽なのですが、いざ曲げたり戻そうとした時に腕に力がかかりますよね。脚にもそのような状態になっている訳です。そして、前方向に進むスピードのベクトルが同じであれば、体の上体が中心よりも後ろだと前へのスピードのベクトルが体の中心から考えると短くなるのが分かりますよね。つまり、スピードも乗らないと言う訳です。

地面から受ける反発に関しては、考える所があり、思案中でもあります。確かに、反発を受けると力を使わずにスピードを乗せる事になるのですが、地面に接地する足裏、そして曲がる部位である足首や膝、股関節回りには緩衝しない分、反発による衝撃を強く受けてしまいます。衝撃の積み重ねは足のダメージに繋がります。だから長い距離になればなるほど、反発と緩衝のバランスが重要な要素になってくるのではないかと私は考えます。

そして、その反発と緩衝は骨盤の上下の動きで決まる。