兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

スピードアップと地面からの反発の関係性

走るスピードが速くなる一つとして、接地時に地面からの反発を大きく受け、そしてその反発エネルギーを進行方向に持っていく事です。

では、反発を大きく受ける為にはどうしたら良いか。

理想は、腰を支点に上体と足下が一直線上に近い状態。そして、腰から上の体のブレが接地する瞬間に少ない事です。

要するに体がしならないと言う事です。

そして、腰を高い位置に保つ。

木の棒とスポンジの棒を上から地面に落とすと木の棒は跳ね返りがありますが、スポンジの棒は跳ね返りがありませんよね。人間の体も同じで、上体がしなるよりかは、上体が接地時にしならない方が(あくまで接地時です。)、反発を受けやすいのです。

よく色々な指導者が、体幹を鍛えたり、腹筋を鍛えさしたりするのは、その為なんです。分からずに、鍛えさせている指導者も多いと思いますが…。

走る事に対する体幹についての捉え方は、私は他の人と違います。本題とは少し逸れますが、しばしお聞き下さい。

体を支えているのは、背骨はもちろんですが、もう1つは体幹と言われる腸腰筋や、腹筋や背筋で支えられていると言う考えが主流です。しかし、私はお腹にかかる圧力、腹圧と背骨の2つが主となって支えると思っています。

その理由の1つが、人が走ったり歩いたりする際に、腹筋や背筋に力を入れて動かしませんよね。要するに体の前後のバランスを取って、自然体の状態で立っていると言う事です。走る・歩く動作に腹筋の力、背筋の力は必要としない。そして腸腰筋に関しては、固定する為の支えだけだと考えます。

では、私の考え方であれば、腹筋や背筋、そして腸腰筋を鍛えたらどうなると思いますか?

それは、筋肉と言うオモリをお腹に巻いて走る訳になるのです。そうなるとスピードは落ちますよねと言う事です。

さて、本題に戻りましょう。背骨は前への屈曲が高い構造になっています。なので、猫背や姿勢の悪い方は姿勢の良い方と比べて上体が前に(重心が前に)なります。そうすると上体がしなり易く、体が地面からの反発を逃がしてしまうのです。姿勢が良くても背骨は湾曲していて、背骨に掛かる荷重を分散しているのですから、姿勢が悪いと尚更です。

そして腰が低い状態だと、また膝を支点に上下動が大きくなります。すると接地の時に地面からの反発を緩衝し、反発力を緩めてしまいます。

ですから、走る時の姿勢を良くし、接地の瞬間、上体に一瞬緊張が走り、しなりを抑える。そして腰は高く保つ。そうすることで地面からの反発を得、その得た力を前方向へのエネルギーに変える。そうすれば、スピードは増すと言う訳です。

理論的にはそうですが、実際に実行すると中々難しい事です。しかし、理屈を知ると知らないではこれから先の進歩は大違い。理屈を知って、少しずつフォームを理想に近づけ、ランナーとしての未来を変えて行きましょう!