兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

速筋FG繊維をFOG繊維化として鍛える。

中長距離選手が速くなる為には、有酸素エネルギーで使われる遅筋(SO繊維)を鍛えなければなりません。これは、当たり前の話しです。ただ私があらゆる文献を見て思うに、ランナーがランナーとして最終地点に到達する上で、大きな決定的な差として現れるのは、速筋の鍛え方だと現時点では考えています。

それも中長距離が鍛える必要があるのは、有酸素エネルギーを利用できないFG繊維から変化した有酸素エネルギーを利用するFOG繊維(別名:桃色筋肉)です。

FG繊維が FOG繊維に変化させる為には条件があり、ゆるいjogなどでは変化しません。ある程度速いスピードでの練習が必要になってきます。

では、どれ位の速い練習が必要なのかと言いますと、400m以上(適性は600m~1000m)の速いインターバル系以上が有効かと私は感じています。

何故その距離での速いトレーニングが必要かと言いますと、全力では100mで10%前後、200mで30%前後、400mで50%前後しか有酸素エネルギーが使われていないからです。その残りは無酸素系であるATP-CP系と解糖系でまかなわれているのです。

50%以上の有酸素エネルギーを使う運動でないとFG繊維はFG繊維のままで発達し、FOG繊維にはエネルギー比率からして、変化かつ発達しないと私は推測するのです。

100m、200m、300mのスピード練習だと純正な速筋…FG繊維を鍛えると言う事です。太く持続性のない、中長距離ではオモリとなる事を考えると将来的に役に立たない筋肉だと私個人では考えています。

ラストスパートで速いスプリント力を発揮する筋肉を速筋のFG繊維だと考え、遅筋以外は速筋のFG繊維を鍛える指導者が多いと思いますが、FG繊維に必要なエネルギーはラストスパートに行くまでの段階で使われるので、FG繊維はラストスパートでは効果を発揮しないと言う事です。

速いスピード維持、そして尚且つラストスパートに必要なトレーニングは、FOG繊維に変化させる600m~1000mの距離のスピードトレーニングが効率良くそして将来先を目指す上で必要になるでしょう。