兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

長距離トレーニングの断捨離②

今回の断捨離もインナーマッスル、アウターマッスルの「腹筋」を鍛えるトレーニングです。これについては、先に行っておきますが全てのスポーツに必要が無いとは言いません。

 

無理な状態からでもシュートをしたり、瞬時に左右に方向転換をするサッカー、腰を中心に左右に振ってスイングをしたり、飛びついて捕球する野球、その他テニス、ゴルフ、バスケットボール、卓球、体操などは必要なトレーニングだと思っています。

 

陸上競技でも、短距離では倒れそうになるくらい最初のスタートから低い姿勢を維持するのに必要なトレーニングです。

 

しかし、長距離種目については必要以上に腹筋は使われている筋肉だと思いません。

 

例えばマラソンの給水でドリンクを給水所から取る動作、この際には一瞬で捻るので腹筋は使うでしょう。何かに躓いて、崩れた姿勢を慌てて整える際にも腹筋は使われると思います。靴紐がほどけて、立ち止まって屈んで紐を結び直すのにも腹筋は使われているはずです。

 

ですが、走っている最中には腹筋に力は入っていないはずです。むしろ力を抜いて走っていると言う方が正しいと思います。

 

なぜなら、腹筋に力を入れる事で体全体に力みが走るからです。力を抜いてリラックスした状態で走る事でエネルギーの消費を防ぐ概念から相反します。

 

先ず長距離種目での腹筋に対する世間一般の概念が私には疑問です。体の軸が腹筋と背筋で支え合い、走りに前後左右のブレを無くし地面からの反発を出来るだけ緩衝せずに大きく発揮する為に腹筋トレーニングは必要だと言う概念。

 

この疑問、例えば体を仰向けになりV字に足と頭を上げてみて下さい。この状態で1時間2時間保つ事は出来るでしょうか?

 

出来ないですよね。当然です。走っている状態の時、腹筋には極力筋肉(緊張)を使っていないからです。

 

上体は背骨を軸にお腹の腹圧でバランスを取っているからです。そして体の軸を中心にバランスを取る事で左右のブレを抑えているのです。その軸が背骨に向かって真っ直ぐであればあるほど、上体の緩衝が揺ぎ地面からの反発を得るのです。

 

ですから、走っている時にはお腹に力は入っていないのです。

 

もし、腹筋を鍛えると筋肉は大きくなるのだから、体は少しですが重くなります。そして筋肉が付くと言う事は旋回する可動域を狭めますから、骨盤の左右への動きを悪くします。

 

この点からも、好んで腹筋を鍛える必要性は無いと私は思います。ただし勘違いして欲しくないのは、日常生活をする上では必要な筋肉である事には間違いありません。必要最低限の腹筋は鍛えておくべきです。それは常日頃から体を動かしている事で賄うと私は思います。又は、ほんの数分軽い時間を使った腹筋トレーニングをするだけで良いかと。

 

話は戻りますが、なので長距離種目を走る為だけに腹筋だけを鍛えるトレーニングに何10分も時間を割くのであれば、その時間をjogに回したり他のウェイトトレーニングに回すべきかと私は思います。

 

または、回復を少しでも早める為に休養に回した方がよっぽど良いかと私は思いますね。