兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

筋肉の衰えについて

走っていますと20歳代をピークに次第に衰えを感じる方がいるかと思います。そのメカニズムについて、お伝えしたいと思います。

人は20歳代を境に年齢とともに筋肉の一つ一つの細胞が徐々に失う為、スピードが衰えるのだと思われるかと思います。

確かに、それであながち間違いではありません。結果的には筋細胞を失う事でスピードが衰えます。

では、なぜ競技をずっと続けてきた方と何度か大きなブランクを経た方とでタイムの上限値、衰退速度に差が産まれて来るのでしょうか。

それは、筋細胞の失う原因が、それを動かすよう指令を出す密接する神経線維が失うからです。

筋肉を動かしていないと、それを動かす指令を送る神経は必要ないと判断し失います。そして、神経を失った筋肉は栄養が送り込まれず失って行くのです。神経を抜いた歯が徐々に劣化してやがて失うのと同じです。

特に年齢とともに遅筋より速筋を使う頻度が減る為、失う筋肉は速筋の方が大きいのです。出力の高い速筋を失う事で、自ずとスピードは落ちて行くと言う訳です。

ですから、年齢長きに渡って速さの衰退速度を緩やかに維持する為には、一番は競技へのブランクを作らない事ですが、20歳代を過ぎてからの競技のブランクを出来る限り短くする事です。特に年齢を重ねてからのブランクを出来る限り避ける事です。それに付随して年齢を重ねてからの故障でのブランクを作らない事です。年齢を重ねれば重ねて行く程、それによるダメージは大きくなります。

あくまで、これは筋細胞について述べた事です。長年に渡って競技を続ける事は、色々な点でリスクを産みます。例えば、骨と骨との間の軟骨は自ら再生しない為、徐々に劣化を伴いますし、使い過ぎによる腱や靭帯の炎症や損傷は年齢とともに回復が遅れます。

ですから、長く緩やかなスピードの衰退曲線を描く為には、トレーニングを継続していくとともに、トレーニングの質量の良いバランス、そしてトレーニング後のアフターケアの重要性が大事になって来ると私は考えています。