結論から言いますと、私は骨格(姿勢)を重要視しております。いかに、力を入れずにスピードを乗せて推進するかが、無駄なエネルギー消費を抑え(ランニングエコノミー)、速さに繋がると信じております。
例えば、空き缶を地面に置きます。真っ直ぐ置くと倒れませんね。これが、自然体で力の抜けている状態です。これが上が前に傾いていると後ろから引っ張らないと釣り合わないし、後ろに傾いていると前から引っ張らないと釣り合いません。要するに傾くだけ力が掛かってしまうと言う事です。
しかし、少しだけ前に傾かないと推進力は産まれません。ボールが下り坂だと力を入れずに転がるのと同じ状況です。
要するに、理想の走り方には微妙な骨格(姿勢)バランスが必要だと言う事です。そうすると、エネルギーの消費も少なく抑えられます。
それとは対照的で、筋肉は大きくすればするほど力を発揮しますが、エネルギーの消費も増大します。と言う事は、走る目的に必要でない箇所の筋肉を増大するとエネルギーの消費は増えてしまうと言う訳です。
東京マラソンであるアスリートランナーが著名なトレーナーのもと筋肉を鍛え、記録を目指して挑みましたが、脇腹の差し込みが起こり、思い通りの結果とならなかった原因の理由の一つに、筋肉の増大によるエネルギー消費が増え、筋量の弱い脇腹部分に直撃したのではないかと私は推測します。
筋肉を鍛える本を出すほど著名なトレーナーの方なので、次は脇腹や腹筋回りを必要以上に鍛えるのではないかなと私は予想します。そして、更に悪循環へと…。
筋肉はもちろん必要です。必要な箇所に必要なだけ付ける、大事なのはバランスです。筋肉を付けなくても同じだけの力を発揮する骨格(姿勢)バランスがエネルギー消費を抑え、効率の良い走り(ランニングエコノミー)に繋がるかと私は考えます。