スポーツにおいて、よく基本が大事だと言われるが、ランナーにとっても基本は大切です。
ランナーの基本とは何か?
私はjogとウインドスプリント(流し)だと思っています。
jogは漠然としていますが、ペースと走る時間を変えるだけで、行う目的を変える事が出来るのです。
例えば、時間を短くし、ゆっくりなペースで走ると、疲労回復を促す休養jogになります。また、ややきついペース感覚で走ると耐性を高めた有酸素能力の向上(AT走)に繋がりますし、超ゆっくりで超長くjogをすると走るエネルギーに使われる酸素を取り込む量を増やす有酸素能力の向上(LSD)に繋がります。傾斜のアップダウンを利用すればクロスカントリー走の効果に近くなりますし、ペースを上げたり下げたりすればウェーブ走(変化走)となりインターバルトレーニングに近い効果にもなるのです。
ウインドスプリント(流し)は、確認作業を目的としたトレーニングだと思っています。
ランニングフォームの確認、体のキレの確認、フォームの歪みの修正作業です。このメニューをする事により、経済効率の高い走り、いわゆるランニングエコノミーを高めるのです。
現在の日本のトレーニング、特に中高生のトレーニング、それを教える指導者は、効率を求め、また時間短縮の為、スピード練習を重視し過ぎて、これらの基本のトレーニングを疎かになりがちです。
ランナーの故障、特に疲労骨折になる要因がそこにあると言っても良い。近道したつもりが、実は遠回りだったと言う事は良くある事でしょう。
料理を作るのに下処理、建物を作るのに基礎工事があるように、ランナーにもjogやウインドスプリント(流し)がランナーの力を引き出す為の走る上での基本となるのです。