中学生のトレーニングは、心身の成長も絡んで来るので、本当はトレーニングの組み方が難しい。
成長期の中学生の場合、摂取した栄養は、体を大きくする事を優先にします。骨が急激に大きくなり、身長を伸ばそうとします。その後に筋肉。その為、骨は成人より弱い。成人のようなトレーニングをしてしまうと、その強度に耐えきれず、たちまち折れてしまいます。
アスファルトや石畳、そしてコンクリートの場所でのトレーニング、練習ではスピード系のメニューは足への衝撃からの負担が大きいので要注意な訳です。
道路でのスピード練習、それもタイムトライアルなんてするもんじゃないです。
また、逆に過度のトレーニングは体の成長に必要な栄養をトレーニングのダメージへ回復への使用にもたらし、スムーズな成長を促す事を疎外します。
身長が小さいと、やはり競技者としてはハンデとなってしまいますよね。
ちなみに、逆に軽い足への衝撃(ダメージ)は、体に守ろうとする防御反応が働き、体の成長と骨を強くしようと働くのです。
だから、そのトレーニングの見極めが非常に難しく、大事になって来るのです。
私は、その点を考えメニューを組み、チームの方々に指導しているつもりです。
もちろん、「心」の不安定な時期の彼ら彼女らに、メンタル的ケアは非常に細かい所までフォローを忘れていません。
自分では、コーチはメンタル的な勉強も必要だと感じ、日々勉強中です。
メンタルの方が中学生指導の核かもしれません…。
さて中学校陸上界、そして中学陸上指導者に考えてもらいたい。
そんな心身共に強くはない中学生に、勝利至上主義の指導はどうなんでしょうか?
もちろん、やるからには上を目指すのは間違いではありません。ただ、体を痛めつけ、そして教え子を怒鳴りつけ、今一瞬だけを輝かすのは…どうなんでしょう。
大事に育てれば、もっと上を目指せる選手を、心身を疎外する事で、一瞬の輝きで終わらせてしまう…。
今良い結果を残せれば、良い指導者(先生)と言う世の情勢、それが間違いであり、今の日本の陸上界が世界から離されているとも考えられる。
毎週レースに出場、何かとあればタイムトライアル、結果が出なければ怒鳴りつけ、結果を出せば指導者(先生)の手柄、その為に故障するまで追い込み、故障しなくとも体の限界まで追い込み、高校以降伸びない事には自分の責任ではない、でもその時の成果は世間や周囲が讃える、中には全くトレーニング知識を持っていなくて結果を出す指導者(先生)、更に天狗になり、負の連鎖。
私は世間が讃える上っ面だけの指導者を真の指導者だと腹の底から思っておりません。
真の指導者は教え子の先々の成長まで考えた指導者だと私は感じ、そうなりたいと私は思う。
共感出来る指導者、増えて欲しいな。