小学生陸上クラブがあるのは何故でしょうか…。各クラブによって、その主旨はもちろん違うかと思います。
しかし、全てのクラブチームについて1つ言える事は、この子達が走る事を好きであり続け、未来の一番体が成長した時に大きな飛躍をさせてあげる為のトレーニングをして上げる事ではないでしょうか。
トラックレース、小学生男子なら1500m。小さい体で4分台、中には4分30秒台の子がいたりします。
きっと、そのクラブチームではスピードトレーニングをバンバンしているのでしょうね。
発育途中の弱い体で…。
先ずは成長を促す事が大事なこの時期に…。
指導者だけでなく、子供の記録に熱くなる親御さんも良くないと思います。
目先の記録が上がる事に過熱に喜び、指導者を持ち上げ、保護者のおだてやその場の実績、そして周りの反響から鼻を高くする指導者、そしてドンドンとエスカレートしていくのです。
そう言う指導者に限って、「何や、私達はしっかり強く育てているのに、上に上がった時の指導者の指導が悪いんや」と。
私の時代の日本記録は5000mでもマラソンでも高岡寿成選手でした(現 鐘紡監督)。そして今、大迫傑選手が記録を破って行くまで20年前後掛かっている訳です。
兵庫県だけにおいても、1500mの高校記録が破られたのが2年前。3000m障害においては未だに破られていません。2つとも30年以上前の記録です。
今、小学生から陸上競技をしようと考える子供達は意識の高い子供達、そして素質の高い子供達が多いのです。
その子供達の成長の芽を摘むトレーニングをしているからこそ、こう言う状況になっているのです。
こうしている間にも、世界はドンドンとスピード化をし、日本は離されている状態です。
一番日本が長距離種目の中で得意としているマラソンだけをピックアップしても、気象や地の利が活かせないと善戦できない状況です。
日本も早く気がつき、小学生チームの在り方を、その指導者とそこで頑張る子供達の保護者、そして関係者で変えて行かなければ行けません。
今、私はそう言う競技意識の高い、そして素質のある子供達を、少しでもそちらに流れるのを食い止める為に小学生教室として活動しています。
全てが全てそうではないと思います。私と同じような方向性で小学生クラブをされているチームには頑張って頂き、日本の陸上長距離種目の発展の為にも、そう言ったチームがもっと広がって欲しいと思うばかりです。