兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

中学生の指導とは

中学生のランニング指導、日本では学校部活が中心である。

 

学校部活のメリットは、競技会で学校の先生と言われる方が役員をし、安いコストで競技が運営できる。

 

あとは、中体連と言う連盟を通して、全国大会と言う中学の枠組みの中での頂点を目指す事が出来る事くらいかな。

 

学校の先生と言う指導者には2つのタイプがあります。

 

一つは、学校の仕事の一環で、自分の希望とは関係無く選ばれた部活での全く学習をしない素人的サラリーマンタイプの指導者。

 

もう一つは、その部活を中心にやりたくて先生となった経験者の指導者です。

 

その中の方々の中にも、自分の受け持つ選手の先を見据えた指導をされる先生はごく一部いられるので、全体を否定する訳ではありません。

 

大半は、ランニング指導を分からないままで教えるが為に選手のランナーとしての成長の効率を落とすか、経験者あるがゆえに自分の経験ベースで指導をし、中学で目一杯に選手を作りあげてしまうのある。

 

素人先生による指導はまだ可愛い。何故なら、足らない部分は助言者の助言のもとトレーニングを足せば良いだけだから。

 

質の悪いのは、ハードなトレーニングを課し、目一杯に仕上げる経験者の先生だ。やり過ぎる事には後戻りは出来ない。中学生はまだまだ心も体も発育過程で思っている以上に弱い。やり過ぎれば、成功すればその中学と言うカテゴリーでは結果は残せるが、その反動で、それ以降伸び悩むケース、成功せずに故障続きの競技人生を送り、中学で終わってしまうケースが多い。

 

中学生を指導するに辺り気を付けなければ行けない事は、中学生の心と体はまだまだ思っている以上に弱い。だから、レースの結果に波がある訳であり、トレーニングにも負荷の高いものは入れ過ぎず上手く匙加減する事が必要なのだ。

 

時間が限られている事から、スピードトレーニングのような速いトレーニング、そしてjogも速く走る。速筋と心肺機能を中心に高め、同時に遅筋と有酸素能力も高める事が可能で、一見短時間で合理的なトレーニングに見える。しかし、遅筋を鍛え有酸素能力を高めるのは、ゆっくり長い時間を走る方が効果が高いし、ランニングフォームの修正はゆっくり長い時間を走る方が有効です。言い換えれば、速いトレーニングばかりでは、ランニングフォームを崩す可能性もあると言う事だ。ましてや、体への負担が大き過ぎる。

 

また、場所も限られている事から、アスファルトでのトレーニングを多用される。アスファルトは反発が高く、速く走れる。タイムを出すには持ってこいだ。だがしかし、反発が高いと言う事は足への負担も高い。そして、地面を自ら押さずとも推進力が得られる感覚が体に染み込めば、推進力を産む走り方、ランニングエコノミーが悪くなる。

 

これらの事を踏まえ、中学生は、ゆっくりなjogを中心に、土や芝生などの反発の低い場所などで行い、スピードトレーニングは週に2回を限度に行うべきなのです。

 

それだけ、中学と言うカテゴリーの子供達の指導は指導の中でも一番難しいと言う事を分かって指導にあたるべきです。

 

上のカテゴリーでやるようなトレーニングをどんどん詰め込み、全中選手を出したや、全中駅伝に出たなどで実績を出した事に満足を得たかのような指導者はどうだかなと私は思いますね。

 

私の中学時代もそんなのだったかな~。それでも、今のそんな方々よりも遥かにまだ良い指導者だった思う。

 

今は批判的に中学指導について見ていますが、今後は変わって行く事を期待しています。

 

全中選手を出す指導者が優秀な指導者な訳ではない。

 

生徒と真摯に向き合い、自分の能力を把握し、自分の出来る範囲内で子供達と接して、子供達がその競技を楽しんで長く続けられるような環境のもと、将来の伸び代を考えた指導をする指導者こそが優秀な指導者なのです。