兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

ランナーの体脂肪率

適正体脂肪率
◆男性
・30歳未満  適正値 14~20%
・30歳以上  適正値 17~23%

◆女性
・30歳未満 適正値 17~24%
・30歳以上 適正値 20~27%

体脂肪の役割
出来るだけ体脂肪を抑えたいという願望は誰にでもあるでしょう。でも、体脂肪がなければ人間は生きていけません!

体脂肪の大きな役割として

1) エネルギーの備蓄
栄養素が1gあたりに蓄えることができる熱量は、糖質やタンパク質で4キロカロリー。一方で脂質では9キロカロリーもあります。つまり、エネルギーを蓄える上で、脂質は一番効率がいい物質と言えます。また、細胞質がリン脂質でできていることを考えれば、脂肪
は体の中の細胞をつくるうえで欠かせない重要なのです。脂質がなくなれば、細胞はなくなってしまうのですから、人間は生きていけなくなるのです。

2) ホルモンの源になっている
男性ホルモン、女性ホルモンのような性ホルモン、そして副腎皮質ホルモンであるコルチゾールやアルドステロンなどは脂肪でできています。つまり、脂肪がないとホルモンもできなくなってしまうのです。

不可欠脂肪
人間には必要不可欠な体脂肪、つまりこれ以上なくなると生命に関わるという体脂肪の量が定められています。これを「不可欠脂肪」と言います。

・男性 4%
・女性 12%

ここで、女性の値が高いのは、妊娠や出産に大きく関わってくるからです。赤ちゃんを産んで育てるには、それだけエネルギーが必要になります。また、妊娠してから分娩までの間、脂質からできたホルモンが作用しているからです。ちなみに、女性の場合は12%を切ってくると生理が止まると言われています。

体脂肪低下のリスク
体脂肪が落ちすぎると様々な危険が生じます。特に女性の場合はリスクが高くなってきます。トップアスリートの中には、体脂肪率が8%の人もいるそうです。
がこれはかなり危険なレベルです。女性ホルモンの分泌が悪くなり、生理は止まりますし、
骨粗鬆症にもなります。この状態で激しい運動を続けると疲労骨折や貧血などになり、
引退を余儀なくされるケースも実際にあります。少なくてもオフシーズンの間は最低でも12%を切らないようにすることが大切です。また、男性でもどんなに落としても5%を切ると生命に関わります。特に、神経細胞が沢山あり、もっとも脂肪を必要としている
脳が機能しなくなります。

ランナーにとっての理想の体脂肪率

これはあくまでも私見ですが、男性の場合はストイックに頑張っても10%を少し切る程度。女性であれば15%程度が無難ではないでしょうか。少なくても世界トップレベルで勝負するのでなければ、この程度に抑えていく方が長く楽しく走れると思います。

「ランニング障害SOSサイト」より抜粋

 

注)過去に作成したジュニア用資料より