兵庫RC(ランニングクラブ)

小学生から大人まで幅広い層のチームでの様々な連絡や報告、そして私の考え方や理論を上げて行きます。

ランナーの最終型は引き算

人には残念ながら最後は生まれてから最大絶対値となった場合の「素質」と言う所にぶち当たります。こればっかりは不変で変える事はできません。

しかし、そこに到達する人はごく少数、いや居ないかも知れません。

私はランナーとしての成長を足し算で考えておらず、人の最大絶対値から引き算で考えています。

それらの一部を一つ一つ上げて行きます。

神経系の発達が一番大きなゴールデンエイジの時代には、よく遊び、色々な運動をして体を動かさなければ、神経系は高まらず、将来の発達にマイナス。

中学時代は有酸素能力が一番高まる時期であり、その時代に長めのjogなど有酸素能力を高める運動をシッカリ行わないとマイナス。

高校時代は体の発育が止まり、体がシッカリして来ます。怪我や故障への耐性が付いた訳ですから、スピードを高めるトレーニングを頑張って行わないとマイナス。

大学や社会人は心も安定する時期です。ここで冷静に自分を客観視し、身に付けた知識を納得するまで実行していかないとマイナス。

何故なら、体力のピークは多少は前後あるでしょうが、24歳くらいが上限ですから、時間のリミットが付き始めるのです。

体が成長中の小学生~中学生、この時期に筋肉を付け、スピードを上げきると成長を阻害する訳で、マイナス。

中学の男子で3000mを8分30秒台、私も長年見てきていますが、大学や実業団で活躍しているのは、ごく稀です。大半は、本人には申し訳ないですが、消えています。

人のピークは限られている訳で、故障するとトレーニングを積む期間が失われるのでマイナス。

特に成長期の子供の故障は、この先繰り返し起きる危険性が高まる訳でマイナス。ましてや小学生で故障するのは危機的状況です。

鉄剤注射やドーピング剤など薬に頼って速くなる事は可能ですが、必ず副作用が付いて来る訳ですので、特に若年層の使用はマイナス。

もちろん、ドーピングはルール違反です。軽蔑に値します。鉄剤注射で伸びた方には申し訳ありませんが、それで負けた真っ当な選手の無念さは計りしれません。自分の体を犠牲にしているから構わないでしょうと言う考え、改めて欲しいですね。

さて、これらのマイナス要因になる事を避け、素質と言う人体の最大値に近づける事が、それが出来た人こそが、本当のランナーとしての最終型を極めた人だと私は思うのです。